樋口陽一&小林節 『「憲法改正」の真実』を読んで。
久しぶりに読書後のレビューもしていきたいと思います。
今回読んだのは、『「憲法改正」の真実』(集英社新書)という本です。
(といっても旅行中に飛行機で読んでいたときなので、3週間も前の話ですが。)
この本の作者、というよりはこの本の中で討論をされておられるのはどちらも憲法学者。しかし、両者はそれぞれ護憲派と改憲派で、今後の日本国憲法のあり方について異なる考えを持っています。そんな両者がこの本で自民党の改憲草案について意見を述べ合います。
本の内容
本の内容としてはおおかた予想通りでした。改憲派と言われている小林氏でもやはり自民党の改憲草案には賛成するつもりはないようです。確かに、素人の僕も以前憲法改正草案を読みましたが、憲法上の問題が数多くあるように感じました。
とはいえ、今回初めて本を読んだことで詳しく知らなかったことがいくつかありました。記録のためにここに書き残しておこうと思います。
- 授権規範とは何か
- 国民主権下のもとでの立憲主義とは何か
- 民主主義と立憲主義は対立する
- 事件以前の天皇機関説に対する皇室側の評価
- フランス憲法で用いられた「神聖」という単語はどんな意味を持つのか
- 明治の政治家が考えていた「権利」と「義務」
- スイス憲法の内容と人々の文化的素地
- 「福祉国家」というイデオロギー(?)の注意点
- 日産自動車事件で違憲判決が出された理由
全部で9点ほど記録に値する情報がありました。本は図書館から借りてきたものなので、以上のポイントを忘れることのないよう記録を取ることにしました。
さいごに
新書を読み始めて記録を取ったほうが良いと思える本に久しぶりに出会えた気がします。夏休みに入って自分なりの読書法も考えてみたので今回から実践していこうと思います。
それでは。
翌日の投稿:
昨日の投稿:
(おまけ)
上の写真は今回借りてきた本のとある1ページです。このような書き込みがほとんどのページに散見されました。借りてきた本に書き込みをするなど信じられませんね。こういうふうに本を扱いたいのなら、自分で本を購入するべきだと思うのですが。新書ですので本の価格は決して高いわけでもありません。
読みながら少し残念な気分になってしまいました。