英語雑誌から気になる部分を解説(第1回)
ちょっと予想だにしていないことがありました。
これからピックアップしていこうと思っていた『TIME』という雑誌の最新号はなんと自分の大学の新キャンパスの所には置かれていないことがわかりました。(旧キャンパスの所に在庫はあるが、該当雑誌は予約不可で現地の図書館に行くにもコストが馬鹿にならないので、最新号を呼んでいくのはおそらく困難かと思われます。
そこで、2番目に新しい号を使って今回は実施しようと思います。今回は6月25日号です(大変古くて申し訳ありません)。
新しい試みでもありますので、今回はあるコラムの一つを解説していこうと思います。
記事の内容の解説です。新聞記事のように記事を多くあげることは、おそらくないかと思います。
フランスやベルギーの学校ではイスラム過激主義に関する演劇を行っている(p.10)
2015年のパリ同時多発テロを覚えていらっしゃるでしょうか?あの事件の直後から、フランスやベルギーの学校や刑務所ではイスラム教信者同士の争いに関する演劇が行われています。
ストーリーのあらすじとしては、3人の若いイスラム教信者がシリアに行ってISIS(イスラム国)と戦いうためにベルギーからシリアへ旅行するというお話。3人とも、ヨーロッパではなかなか社会的に恵まれない生活を過ごしていたことから、戦いに参加することをそれぞれ決意した模様。主人公のIsmaelという人物を残して仲間はロケット弾であっけなく死んでしまいました。自分だけが生き残り、再びベルギーに戻ってきたときに、彼は気がつきます。彼はコーランには戦ったり、血を流したりすることを良いこととは書いてなく、自分たちはただただ騙されていたことを知ったのです。
この話を通し、観衆は急進主義者と、聖戦の名の下に戦う人の愚かさを理解することになります。
では、この演劇はなぜ価値があるのか。それはこの公演が政治的圧力なしにイスラム教信者が自分たちの中でテロリズムに関する議論を活発化させ、参戦する信者たちを減らし、結果的にヨーロッパ国内でのテロを抑制するという効果が見込まれるからです。事実、ベルギー・フランス両政府もこの劇の作者であるSaidiという人物をサポートし、学校や刑務所での公演の経済的な支援を行っています。
最後に
雑誌のチョイスが最新号でないだけに、トピックニュースのような事柄は避けさせていただきました。(実際、米朝首脳会談について書いたところでたいした価値はなさそうですし。)
雑誌の本文には脚本家であり、劇の登場人物でもあるSaidiさんのインタビューも含まれています。気になったら是非読んでみてはどうでしょうか?
それでは。
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